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帯広ご当地グルメの真骨頂「あじ福」の中華チラシ

あじ福の中華ちらし

帯広の街を歩いていると、「中華チラシ」という言葉は知らずとも、
その炒め野菜とご飯が掛け合わさった香りだけで「あ、あじ福だ」とピンとくる人も多い。

目次

甘く香る炒めの風味 ― 帯広に根づいた一皿

この町の人にとって、あじ福の中華チラシは“いつものご飯”であり、
旅人にとっては“帯広らしさ”を味わう最短ルート。
観光名所でも高級グルメでもない、日常の中にあるごちそうです。


あじ福とは?中華チラシ発祥の老舗

あじ福は、帯広市内に「みなみ野店」と「東店(ひがし店)」の2店舗を構える中華料理屋。
「中華チラシ」の元祖と称され、市民に長く愛されてきた店です。
創業当初は、ホテルや割烹関係者のまかない料理がルーツともいわれています。

ボリューム満点の定食類やラーメンも人気ですが、
看板メニューは何といっても「中華チラシ」。
昼どきになると、香ばしい炒めの香りが通りに漂い、地元客が吸い寄せられるように暖簾をくぐります。


中華チラシの特徴と味わい

あじ福の中華チラシは、野菜炒めをたっぷりと白米に載せた “炒め乗せ系丼” 。
あんかけではなく、しっかり炒めた具材の旨味がご飯に絡むタイプです。

甘めの味付けが特徴で、濃すぎず薄すぎず、家庭的な優しさを感じる絶妙なバランス。
もやし、玉ねぎ、人参、豚肉などの具材に、卵やエビが加わることもあります。
ふんわり炒り卵がタレを吸い込んで、甘辛さの中にコクをプラス。

「チラシ」という名前の由来は、具材が彩りよく“ちらしてある”見た目から。
ちらし寿司のような響きですが、味はまったく別物。
炒めた香りと白ご飯の香ばしさが混ざり合い、帯広の昼を象徴する香りそのものです。


メニュー例とサイズ展開

看板メニューはもちろん「元祖中華チラシ」。
価格はおよそ930円前後(時期や店舗によって変動あり)。
スープと漬物がセットになっており、最後まで飽きずに楽しめます。

また、小盛り(ミニ)サイズも人気。
「ちょっとだけ味見したい」「ご飯を控えめにしたい」という人にも嬉しい選択肢です。
食後は胃もたれせず、ほどよい満足感。
この“軽さ”も長年愛される理由のひとつでしょう。


店舗情報とアクセス

スクロールできます
店舗名住所営業時間定休日備考
あじ福 みなみ野店帯広市南の森東2丁目12-1911:00〜14:00 / 18:00〜20:00木曜日元祖と呼ばれる店舗
あじ福 東店帯広市東4条南7丁目211:00〜14:00 / 17:00〜20:00火曜日駅から徒歩約20分

東店は駅から徒歩で約20分。
住宅街にひっそり佇むその姿は、派手さのない“日常の名店”といった風情。
クルマで訪れるなら、ランチタイムを少し外すのが狙い目です。


実食レビュー・食べ方のコツ

一口目で感じるのは、炒め油と醤油の香ばしさ。
もやしのシャキシャキ感が心地よく、甘めのタレがご飯をどんどん進ませます。

紅生姜を添えると、一気に味が締まる。
スープで一息つきながら、具材とご飯を一緒にすくって食べるのが“正解”。
ボリュームはしっかりあるのに、箸が止まらない不思議な軽さが後を引きます。

食後には、なんとも言えない満足感と「また来よう」という気持ちが残る――
それが、あじ福の中華チラシの魔法です。


まとめ:帯広を訪れたらこの一杯

あじ福の中華チラシは、帯広の“もうひとつのソウルフード”。
インデアンカレーが洋の代表なら、あじ福は中華の顔。
この2つを味わってこそ、帯広の食文化が見えてきます。

観光でも出張でも、昼の時間があるなら一度立ち寄ってほしい。
湯気の向こうに、帯広の日常とやさしさが見えてきます。


なりさんの川柳

なりさん

炒め音
 心ほぐれる 昼の膳

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